回教から見た中国―民族・宗教・国家

回教から見た中国―民族・宗教・国家 回教から見た中国―民族・宗教・国家
張 承志 Zhang Chengzhi

中央公論社 1993-04
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中国回教徒は、唐の時代、アラブ、ペルシアから来華した人々に源をもち、軍事、商業に活躍した元の時代、厳しい弾圧に激しい宗教戦争を戦った清の時代、抗日戦争で日本の西方進出を阻止した民国時代、階級闘争と民族解放にゆれる現代と、中国史の重要な鍵となってきた。故郷を失い、母語を失い、血縁と信仰を自らのアンデンティティとして中国文化の海の中を生きつづけてきた回族の運命に、中国の国家体制と宗教信仰の根幹を問う。

中国の回族について、自らも回族である著者が記した本。唐の時代、元の時代に、西域から中国に流入してきたらしい。元の時代は、地方の統治を当時のイスラム教徒たちに委任することもあり、その名残から今でも特定の地域に多くの回族が住んでいるらしい。