ピルグリム

ピルグリム〔1〕 名前のない男たち (ハヤカワ文庫 NV ヘ)ピルグリム〔1〕 名前のない男たち (ハヤカワ文庫 NV ヘ)
テリー・ヘイズ 山中 朝晶

早川書房 2014-08-22
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アメリカの諜報組織に属する十万人以上の諜報員を日夜監視する極秘機関。この機関に採用された私は、過去を消し、偽りの身分で活動してきた。あの9月11日までは…引退していた男を闇の世界へと引き戻したのは“サラセン”と呼ばれるたった一人のテロリストだった。彼が単独で立案したテロ計画が動きはじめた時、アメリカは名前のない男にすべてを託す!巨大スケールと比類なきスピード感で放つ、超大作サスペンス開幕。

9.11以降の世界を題材にした諜報小説。ムスリムのテロリストをアメリカの諜報組織に属していた男が追うというわかりやすい構図。著者自身はイギリス人だそうだが、主人公は何度も9.11に言及しており、そこで果敢に救出活動を行った警察官や救急隊員にナイーブなほど無条件に感動している。9.11が与えたショックというのはよほど大きかったのだろうと思わせる。話の筋としては面白い小説だった。