地域再生の戦略: 「交通まちづくり」というアプローチ

地域再生の戦略: 「交通まちづくり」というアプローチ (ちくま新書)地域再生の戦略: 「交通まちづくり」というアプローチ (ちくま新書)
宇都宮 浄人

筑摩書房 2015-06-08
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これまで地域を再生するために様々な施策が取り組まれてきた。しかし、現実には衰退は変わらず続いている。地方では自動車利用を優先した都市計画により、中心市街地の空洞化、路線バスの廃止が進み、衰退は加速した。この悪循環を止め、地方を復活させる鍵は、鉄道・バスといった「公共交通」の見直しである。そこからコンパクトな街が再生される。日本でも注目を集める「交通まちづくり」というアプローチを紹介し、本当の地方創生の方法を提案する。

公共交通の維持活性化をツールにした地域再生について紹介した本。富山市LRTは良く成功事例として語られるが、そのほかにも宇都宮市新潟市における構想、京丹後のウィラーの取組など紹介されている。我が国の公共交通は、公共でありながら民間企業が担うというふしぎな形態のため、黒字化が最優先課題とされるが、それは違うのではないか?というのが著者の考え。