街道をゆく 36 本所深川散歩、神田界隈

街道をゆく 36 本所深川散歩、神田界隈 (朝日文庫)街道をゆく 36 本所深川散歩、神田界隈 (朝日文庫)
司馬 遼太郎

朝日新聞出版 2009-04-07
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文七元結」「大山詣り」「富久」といった落語を思い出しつつ、本所・深川を歩く。三遊亭円朝、三代目柳家小さんのあとは、夏目漱石芥川龍之介が登場する。落語から明治の近代文章語の成立に話は移っていく。深川っ子の次は神田っ子。本の町神田は著者のなじみでもある。古書街の英雄たち、この町で勃興していく学問の担い手たちが描かれる。近代日本を知的に支えた町でもあった。

深川には「頭」という江戸時代から続く存在が残っていたんだとか。神田界隈は学校が密集しているので、近代以降の私学の歴史に多く紙面を割いている。