日本のいちばん長い日

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丸の内ピカデリーで見てきた。
半藤さんの原著は4年くらい前に一度読んだことがあり、本では最後の1日を1時間単位に区切って詳細に記述していたが、映画では鈴木内閣が成立してから終戦までを描いている。
鈴木貫太郎の演技がとても良く引き込まれた。また、昭和天皇も存在感があり良かった。
そのなかで、昭和天皇が「この戦争ももう15年間続いている」という発言をしていたが、当時、そのような15年戦争的なとらえ方があったのだろうか?そこだけ違和感を感じた。
また、終戦詔書の案文調整の閣議で、陸軍大臣が主張する言い換えを米内海軍大臣が強硬に反対するが、その後一度海軍省に戻った際に自身を暗殺しようとする計画があることを聞かされ、また閣議に戻ってきて開口一番陸軍大臣の主張に賛成するのは、原著を読むと確かにそうなっているのだが、米内が暗殺の圧力に負けたと暗に表現しているようだった。
またそれに関連して、阿南陸軍大臣が最後に自決する前、原著では「米内を斬れ」と竹中中佐に言ったらしいが、その部分は映画では無かった。映画では、陸軍大臣は家族思いで和平派と本土決戦派の双方の調整に尽力する人格者に描かれているから、最後にそのようなことを言わせると問題があると捉えられたのかもしれないが、そんなに単純に割り切れる状況でもなかったのだろうからそのまま表現しても良かったのではないか。