タックス・イーター――消えていく税金

タックス・イーター――消えていく税金 (岩波新書)タックス・イーター――消えていく税金 (岩波新書)
志賀 櫻

岩波書店 2014-12-20
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国民の税金を食い荒らし、富を奪い取る者は誰だ。政治と経済に隠然たる力を及ぼし、法を逆手にとりながら、文明の対価であるべき税を掠めてゆく。財政の屋台骨をも揺るがし、国を存立の危機に追い込む悪行を見過ごしてよいのか。その不正と複雑なからくりを解明し、日本の暗部に切り込む。前著『タックス・ヘイブン』の続編。

前著のタックス・ヘイブンでは、海外のタックスヘイブンの実情や、ロンドンのシティも事実上それに近いなど、海外の事情が中心だった。本書では税金の使われ方に着目しており、前半はほぼ国内の話題。行革関連の文脈ではあるが、財務省が各省、とくに事業官庁のことをどう見ているのかが赤裸々に分かる。もちろん各省だけではなく、族議員などについても紹介されている。著者が現役時代の霞ヶ関の様子が分かっていろいろと面白い。