満州事変から日中戦争へ―シリーズ日本近現代史〈5〉

満州事変から日中戦争へ―シリーズ日本近現代史〈5〉 (岩波新書)満州事変から日中戦争へ―シリーズ日本近現代史〈5〉 (岩波新書)
加藤 陽子

岩波書店 2007-06-20
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「満蒙の沃野を頂戴しようではないか」―煽動の背景に何があったのか。満蒙とは元来いかなる地域を指していたのか。一九三一年の鉄道爆破作戦は、やがて政党内閣制の崩壊、国際連盟脱退、二・二六事件などへと連なってゆく。危機の三〇年代の始まりから長期持久戦への移行まで。日中双方の「戦争の論理」を精緻にたどる。

満州国演義を読み始めたので、事実関係を簡単に整理しようと思い手に取った。満州事変からリットン調査団、そして日中戦争に至るまでが簡単に説明されている。特に、国際連盟の規約との関係が整理されているのは良かった。日本が国際連盟を脱退したのも、新たにはじまった熱河作戦が規約違反に問われることを恐れ、それよりは脱退した方がよいという判断も働いていたのだとか。