ブリタニキュス ベレニス

ブリタニキュス ベレニス (岩波文庫)ブリタニキュス ベレニス (岩波文庫)
ラシーヌ 渡辺 守章

岩波書店 2008-02-15
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母后への愛憎と皇子ブリタニキュスへの嫉妬が引き起こす、怪物ネロン(皇帝ネロ)の誕生。世界を統べる皇帝ゆえに女王ベレニスと引き裂かれるティチュス。権力とエロス、政治と情念の破滅的な絡み合いを、人間の深層と歴史の深部をえぐる詩句で描いたローマ物悲劇の頂点。

出たときに買ったまま読んでいなかったが、最近古代ローマに関心があるので読んでみた。翻訳は渡辺さんで、カミュカリギュラと同じだ。
ブリタニキュスでは皇帝ネロとその母親アグリッピーナの応酬が面白い。解説と訳注が半分を占めていて、じっくり読むのにも良い。