残夢の骸 満州国演義九

残夢の骸 満州国演義九 (新潮文庫)残夢の骸 満州国演義九 (新潮文庫)
船戸 与一

新潮社 2016-07-28
売り上げランキング : 2596

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

敷島兄弟は通化の地に集う。苦い再会だった―。満州国はわずか十三年で理想の欠片さえ失い、重い鉄鎖と化した。昭和二十年八月九日、ソ連軍が遂に侵攻を開始する。轟音とともに崩壊してゆく「王道楽土」。男たちは吹きすさぶ風の中で自らの運命と対峙する。日本そして満州、二つの帝国が破れ、残ったものとは何か。船戸与一が最期の炎を燃やし描き切った大叙事詩、ここに完結。

いよいよ最終巻。主人公の敷島兄弟とそこにつきまとう間垣中佐の関係がいよいよ明らかになる。
この手の話は終戦で終わりになることが多いが、戦後の満州の混乱ぶりも描かれていて勉強になる。