処女地

処女地 (岩波文庫)処女地 (岩波文庫)
ツルゲーネフ

岩波書店 1974-03-18
売り上げランキング : 291278

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

「ルーヂン」で40年代人を,「父と子」で50年代のニヒリストを描いた作者は,この作品に70年代のナロードニキ青年をとりあげる.ハムレット型のネジダーノフ,理想への固い信念を失わないマリアンナ,地味だが着実なリアリスト,ソローミンを中心に,かれらの「ヴ・ナロード」の運動,恋が流麗な筆致で描かれる.

ナロードニキ運動ってこんなもんだったのか。自ら農作業に勤しみながら自給自足しつつ、農民に働きかけていくというようなイメージ(武者小路的な)があったのだが、ただ単に農民をアジっているだけじゃないかと思ってしまった。
もっとも小説としてはとても面白い。「悪霊」でさんざん言われているが、ツルゲーネフはいいと思う。