ベルリンに一人死す

ベルリンに一人死すベルリンに一人死す
ハンス・ファラダ 赤根 洋子

みすず書房 2014-11-21
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1940年、ベルリンの街はナチスの恐怖政治に凍りついていた。政治のごたごたに関わらないよう静かに暮らしていた職工長オットー。しかし一人息子の戦死の報せを受け取ったのち、彼と妻アンナは思いもかけぬ抵抗運動を開始する。ヒトラーを攻撃する匿名の葉書を公共の建物に置いて立ち去るのだ。この行為はたちまちゲシュタポの注意をひき、命懸けの追跡劇が始まる…。

今年上半期読んだ中で間違いなくナンバーワン。みすず書房で昨年11月に出版された。原作は1946年に書かれ、著者は47年に死去している。書かれて半世紀以上たってから再発見された作品だとか。ナチス政権下のドイツの閉塞感がつたわってくる。