遙かなる馬産地の記憶

遙かなる馬産地の記憶 (競馬道OnLine選書)遙かなる馬産地の記憶 (競馬道OnLine選書)
河村 清明

主婦の友社 2015-10-02
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戦後70年、競馬の世界も太平洋戦争前後を知る人が希少に。馬産地・日高はいかにして産まれたか、戦前・戦後の状況をレポート。
戦後70年を経過し、競馬の世界も太平洋戦争前後を知る人が少なくなった。馬産地・日高はいかにして産まれたのか。江戸時代からの歴史を探り、また、生存する関係者へ取材を踏まえ、戦前・戦後の馬産に関する状況を、日高を訪ねて20年超となる著者がレポートするヒストリーノンフィクション。なお、本書は馬産地・日高の過去を知ろうとする著者なりの試みでもある。ここで言う過去とは「昭和における素顔」と置き換えてもよく、この国のありとあらゆる事柄に大きな転機をもたらした太平洋戦争を起点として、減反政策の実施により、多くの一般農家が馬産への転換を図った昭和40年代のなかばを終点に充てている。なるべく多くの読者に楽しんで読んでもらえるよう、当時を知る人をできるかぎり訪ね歩き、彼らの記憶を、その色彩を失わないように記述されている。

日高の戦前戦後の様子を、証言をたどりながら書いている。馬が一時期本当に儲かり、米の生産調整に期を同じくして、みな軽種馬生産に転換していったことがよく分かる。