高校紛争 1969-1970 - 「闘争」の歴史と証言

高校紛争 1969-1970 - 「闘争」の歴史と証言 (中公新書)高校紛争 1969-1970 - 「闘争」の歴史と証言 (中公新書)
小林 哲夫

中央公論新社 2012-02-24
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一九六〇年代後半から七〇年代初め、高校生が学校や社会に激しく異を唱えた。集会やデモを行うのみならず、卒業式を妨害し、学校をバリケード封鎖し、機動隊に火炎ビンを投じた。高校生は何を要求し、いかに闘ったのか。資料を渉猟し、多くの関係者の証言を集めることで浮かび上がる、紛争の実像。北海道から沖縄まで、紛争の源流から活動家たちのその後の人生までを一望する、高校紛争史の決定版。

大学の学生運動を論じたものは多々あれど、高校生を扱ったのは珍しい。
しかし、当事者はまじめだったのだろうが今から見ると学生、教師ともに稚拙に見えてしまう。学生はもちろんながら、教師サイドにおいても、紛争が起こることで「これで我が校も一流校の仲間入り」という意識があったとか。
そして大学生と違うのは、高校生はいくら学校で闘争しても、家に帰らないと生活できないということ。そう思うと、当時の高校生たちがかわいそうにも思えてくる。