暗夜行路

暗夜行路 (新潮文庫)暗夜行路 (新潮文庫)
志賀 直哉

新潮社 1990-03-19
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祖父と母との過失の結果、この世に生を享けた謙作は、母の死後、突然目の前にあらわれた祖父に引きとられて成長する。鬱々とした心をもてあまして日を過す謙作は、京都の娘直子を恋し、やがて結婚するが、直子は謙作の留守中にいとこと過ちを犯す。苛酷な運命に直面し、時には自暴自棄に押し流されそうになりながらも、強い意志力で幸福をとらえようとする謙作の姿を描く。

尾道の描写や大山の描写は素晴らしく、行ってみたいと思わされる。尾道には、志賀直哉が住んだ建物がまだ残っているとか。しかしながら主人公にはあまり感情移入はできない。